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離婚後の子どもの氏について

今日はさいたま家庭裁判所の参与員研修でした。

子の氏について裁判官・書記官に確認しましたが、自分の頭を整理するために書きます。
間違っていたらご指摘ください。(笑)


一般的に、夫婦が離婚をする(離婚届けを出す)と妻は旧姓に戻ります。
妻は夫の戸籍から外れ、親の戸籍に戻ってしまうわけですが、「離婚届」にある「妻は新しい戸籍を作る」にチェックを入れておくと新戸籍を作ることができます。
また、離婚後3か月以内に「離婚の際に称していた氏を称する届」を提出すれば妻は氏の変更はしなくとも可能です。

ここで、夫と妻の2つの戸籍ができるわけですね。
では子どもがいる場合はどうでしょう。

子どもは両親の離婚や親権・監護に関係なく戸籍上は今までの戸籍にとどまります。
一般的な例として、妻に親権があっても子どもの戸籍は夫と同じという訳ですね。

親権もあり監護もし、同居しているのに親子で戸籍が違う!
実は、調停では時折見かけます…。多くは理解不足のために手続きをしなかったということです。

そこで「子の氏の変更許可」申立を行う訳です。
子が15歳未満であれば法定代理人である親が、15歳以上であれば子ども本人が申立人となります。
裁判所の許可が出たら、役所で手続きを行いますが、審判書謄本や戸籍謄本等が必要なようです。

今回の事例では
・離婚した妻は旧姓を名乗らない
・親権は妻
・戸籍は妻と子ども
ですので、子の氏が変更していないのでは
と考えておりましたが、これは呼称上妻と子の氏が同じということで
民法上の妻の氏は旧姓に戻るために手続きが必要という考え方になるそうです。


一つ一つ、しっかりと理解していくことにしましょう…。



author:fineplan, category:調停, 19:43
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家事事件手続法4

閲覧謄写の件で補足です。

相手方がいる調停の場合、閲覧されては困る資料もあります。
例えば、現在の勤務先や住所を知られたくない、などですね。

秘匿にしたい情報については
非開示の希望に関する申出書
に事由や具体的な理由・事情を記入し申請します。

この申し出により、相手方などから閲覧謄写の請求があった際には事情を考慮して非開示とすることができますが、逆に、裁判官の判断として開示する場合もあります。
(裁判官の判断であって裁判所の判断ではありません)






author:fineplan, category:調停, 19:34
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家事事件手続法3

家事事件手続法(新法)の続きです。

新法は相手方のある家事審判事件や家事調停事件にも深くかかわっています。

例えば、原則として申立書の写しは相手方にも送付されます。
閲覧謄写については、審判事件では原則として許可ですが、調停事件では相当と認めるときに許可されます。微妙な違いですが、家裁の家事調停委員・参与員である私には重要な部分ですね。
また、審判の結果により影響を受けるものの手続きについても当事者と同様の権限が与えられることになりました。

例えば、親権者変更の審判など、子どもが影響を受ける事件では子どもの意思を把握するように努め、これを考慮しなければならないとされています。


その他

・家事審判官という呼称がなくなる
・裁判官、裁判所書記官、参与員及び家事調停官に加え、家庭裁判所調査官及び家事調停委員
についても、除斥の制度が新設された
・遠隔地の当事者に配慮して電話会議・テレビ会議を導入(離婚や離縁の調停成立は不可)

などがあります。


うう・・・書いている部分は氷山の一角。
しばらくは新日本法規出版「Q&A家事事件手続法の要点」が手放せません。(笑)


author:fineplan, category:調停, 08:15
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家事事件手続法

いよいよ今年も終わりが近づいてきました。
車での移動も道路が混雑していて、連日渋滞にはまっています…。

さて、平成25年1月1日は家事事件手続法が施行されますね。
これは家事審判法に代わる法律ですが、調停や成年後見の手続きにも関連します。

この3日間、さいたま家裁、東京家裁立川支部、さいたま家裁川越支部と渡り歩き
それぞれ書記官、調査官と新法について話をすることができました。

新法の内容については私がアナウンスすることではないので差し控えますが
家事調停はもちろん、成年後見制度にも影響がありますね。

author:fineplan, category:調停, 21:51
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成さず

最近、ブログで調停のことを取り上げることもあり、いくつか質問を受けましたので補足をいたします。

私は家事調停委員として最高裁から任命を受けております。しかし、すべての調停に関与しているわけではありません。
調停にはいくつか種類があり、それぞれに調停委員が執務しています(兼務もあり)。

民事調停:金銭の貸借や物の売買をめぐる紛争など民事に関する争いを取り扱います。
       (簡易裁判所)

特定調停:民事調停の特例として定められたもので、個人・法人を問わず、返済を続けていくことが難しい方が、債権者と返済方法などについて話し合って、生活や事業の建て直しを図るための手続です。  
       (簡易裁判所)

家事調停:離婚・親権・養育費(婚費)・慰謝料(解決金)・財産分与・年金分割など、家庭に関する事件について行う調停です。
       (家庭裁判所)


私は家事調停員ですので、家庭に関する事件を担当しています。
ですので、民事に関することは全くわかりません。(笑)


調停には「成立」・「不成立(不調)」・「取下げ」がありますが、「成さず」という措置もあります。
これは、調停を申し立ててみたものの、気が変わって出頭しないなどといった時に裁判所が行う処分です。
取り下げは申立人しかできませんが、その取り下げもする気がない、出頭する気もないとなると話合いを継続することはできません。よって調停を行わないという措置を取ります。

ほとんど知られていませんが、こうした対応もあるのです。


author:fineplan, category:調停, 15:35
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年金分割
家庭裁判所の家事調停委員として執務し、1年が経ちました。
最近では複雑な事件を担当することも出てきたのですが、その一つに年金分割があります。

これは離婚調停の際、調停条項にある養育費や親権、面会交流、財産分与等の他に、年金分割の項目もあるのですが、これについて当事者・裁判官と評議しながら話し合っていくわけです。

良く聞かれるのは、年金の2分の一も相手に渡したくない、「20万円もらえるのに10万円になるんでしょ!」といったことですね。
自分の復習もかねて以下に年金機構の説明を抜粋してみましょう。

【合意分割制度】
平成19年4月1日以後に離婚等をし、以下の条件に該当したとき、当事者の一方からの請求により、婚姻期間中の厚生年金記録(標準報酬月額・標準賞与額)を当事者間で分割することができる制度です。
  • 婚姻期間中の厚生年金記録(標準報酬月額・標準賞与額)があること。
  • 当事者双方の合意または裁判手続により按分割合を定めたこと。(合意がまとまらない場合は、当事者の一方の求めにより、裁判所が按分割合を定めることができます。)
  • 請求期限(原則,離婚等をした日の翌日から起算して2年以内※)を経過していないこと。

 なお、平成19年4月1日前の婚姻期間中の厚生年金記録も分割の対象となります。
 また、合意分割の請求が行われた場合、婚姻期間中に3号分割の対象となる期間が含まれるときは、合意分割と同時に3号分割の請求があったとみなされます。
 したがって、3号分割の対象となる期間は、3号分割による標準報酬の分割に加え、合意分割による標準報酬の分割も行われます。

標準報酬月額・標準賞与額の2分の1が相手方に分割され、年金支給額の計算の元になるということですね。
相手方の方が収入が多い場合や、相手方も一定の収入があった場合にはその差額となります。

具体的にイメージしてみましょう。

40年会社勤務をしていたAさん(夫)。妻は第3号被保険者。
年金受給額は夫の年金記録から標準報酬月額の平均を算出し、それを元に年金支給のための料率をかけて年金支給額を算定します。このもとになる標準報酬月額が2分の1になるというわけです。
つまり、基礎年金部分は双方同じで、厚生年金(上澄み部分)の額を算出する際に元となる標準報酬月額を案分するという考え方です。
これには受給者の年齢と婚姻期間がかかってくるので、単純に2分の1というわけにはいきません。

やはり、詳しい年金額を知るためには年金機構に照会をかける必要がありますね。


author:fineplan, category:調停, 10:45
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